銀価格の上昇で一般的な米国銀貨も希少になりうる Numismatic Newsの論説(2026年1月)
Numismatic Newsは2026年1月22日の論説で、銀価格の上昇と溶解の増加により、1964年銘のダイムや1921年銘のモーガン・ダラーのような身近な銀貨も、高価で希少になりうると述べました。1878年から1935年銘のモーガン・ダラーとピース・ダラーが、溶解のため大量に精錬所へ送られているという報告があるとしています。いずれも筆者の見通しで、確定した事実ではありません。
訂正(2026年10月13日) 題・要約・本文を出典に合わせて訂正しました。出典にない筆者名と「1月30日更新」の日付を削り、1878〜1935年銘で精錬所へ送られているのはモーガン・ダラーとピース・ダラーであることを直し、出典が述べていない因果(産業需要が価格を押し上げた等)と、銀貨の売却を勧める投資判断の記述を削りました。旧題は「地金として溶解されるモーガン・ダラー、銀価格の高騰がコイン収集の前提を覆す可能性」です。
※この記事は、Numismatic Newsが2026年1月22日に掲載した論説に基づきます。内容は筆者の見方であり、「〜かもしれない」という見通しとして書かれています。
Numismatic Newsの論説は、米国のコイン収集が新しい段階に入りつつあるかもしれない、と書き出しています。1964年銘のダイム(10セント硬貨)や1921年銘のモーガン・ダラー(1ドル銀貨)のように、広く集められている硬貨でさえ、高価で希少になる可能性があるという内容です。
銀をめぐる状況
この二つの硬貨に共通するのは、銀でできていることです。論説によると、銀の現物価格(スポット価格)は最近、急上昇しました。米国造幣局など、銀の硬貨やメダルを作っている発行元は、販売価格を見直しています。工業用に銀を使う企業は、スポット価格を大きく上回る価格で大量に購入しているといいます。中国が政治的な理由で銀を備蓄しているという噂もありますが、論説自身が「未確認」と断っています。
精錬所の順番待ちと、溶かされる銀貨
論説によると、精錬所(銀を溶かして地金にする業者)は処理が追いつかない状態です。ディーラーが溶解するつもりで、収集価値の低い銀貨(ジャンク・シルバー)を買い取った場合、最長で3か月ほどの順番待ちになる可能性があるとしています。
銀貨をさばくため、卸売では銀貨が溶解価値(含まれる銀の価値)より安く値付けされている、とも書いています。さらに、1878年から1935年銘のモーガン・ダラーとピース・ダラーが、ジャンク・シルバーとして大量に精錬所へ送られているという最近の報告がある、と伝えています。
筆者の見通し
筆者は、この状況が続けば、最もよく見かける銀貨でさえ少なくなりうると述べています。きれいな流通品でそろえたワシントン・クォーター(25セント)銀貨のセットも珍しくなるかもしれず、シルバー・アメリカン・イーグルのような現代の銀貨にも影響が及びうるとしています。
筆者は、心配をあおるつもりはないと断ったうえで、身近な銀貨が消え始めれば、収集家は集め方を考え直す必要があるかもしれず、ディーラーは何を在庫にし何を溶かすかを考え直す必要がある、と結んでいます。
出典: Numismatic News「Is Silver Reshaping the Future of U.S. Coin Collecting?」(2026年1月22日)
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