米造幣局の2025年硬貨生産は11.9%減 流通用1セントの製造終了
CoinNewsは2026年1月26日、米国造幣局の2025年の流通用硬貨の生産が49億4,728万枚で、前年から11.9%減ったと報じました。減少は5年続けてで、2009年以来の低い水準です。この年の総数は、財務省が流通用1セント硬貨の生産を終えたことに大きく左右され、12月の数字では2026年の建国250年記念25セント硬貨の最初の生産枚数も示されました。
訂正(2026年10月13日) 題・要約・本文を出典に合わせて訂正しました。出典にない1セント廃止の理由(インフレ、キャッシュレス化)、カナダやユーロ圏の例、2025年銘の値上がりや模造品の見分け方、「構造転換」「流動性危機」などの記述を削り、1セント生産縮小の時期の誤りを直して、出典にある額面別・造幣所別の生産枚数と1セント生産終了の経緯に置き換えました。旧題は「ペニー廃止とクォーター先行製造に表れる米造幣局の流通革命」です。
※この記事は、CoinNewsが2026年1月26日に掲載した報道に基づきます。米国造幣局(U.S. Mint)の2025年の流通用硬貨の生産実績をまとめたものです。
2025年の生産は49億4,728万枚、前年から11.9%減
CoinNewsによると、米国造幣局が2025年に流通用として連邦準備銀行に納めた硬貨は49億4,728万枚でした。2024年の56億1,364万枚から11.9%減っています。減少は5年続けてで、2009年以来の低い水準です。2009年の生産は35億4,800万枚でした。
2025年の総数は、財務省が流通用の1セント硬貨(ペニー)の生産を終えたことに大きく左右されました。1セント硬貨は、これまで造幣局で最も多く作られてきた額面です。2025年は5か月続けて、1セントの生産がありませんでした。
額面ごとの2025年の生産枚数は次のとおりです(カッコ内は2024年比)。
- 1セント: 13億40万枚(59.7%減) - 5セント: 10億4,120万枚(823.0%増) - 10セント: 13億7,550万枚(147.8%増) - 25セント: 11億9,100万枚(29.1%減) - 50セント: 3,400万枚(9.6%減) - ネイティブ・アメリカン1ドル: 518万枚(131.3%増)
原典によると、商用の米国硬貨はすべてフィラデルフィアとデンバーの2つの造幣所が作っています。2025年はフィラデルフィアが25億6,674万枚、デンバーが23億8,054万枚を製造しました。
1セント硬貨の流通用生産が終了
1セント硬貨は長い間、造幣局の月間生産の半分以上を占めてきました。連邦準備制度が、ほかのどの額面よりも多く注文してきたためです。直近の見積もりでは、製造費は1枚あたり3.69セントでした。
2025年7月、造幣局が作った1セント硬貨は40万枚だけでした。その月の流通用硬貨全体の0.1%にあたります。報道時点まで、報告された数字はその後変わっていませんでした。
トランプ大統領は2月9日、1セント硬貨の生産をやめるよう指示しました。政府の「無駄な」支出を減らす一歩だと説明しています。5月には財務省が、1セント硬貨用のブランク(penny blanks)の最後の注文を出したことを確認しました。在庫を使い切った時点で生産を終えるとしていました。
11月12日、造幣局は記念の打刻式を開き、流通用1セント硬貨の生産終了を正式に示しました。造幣局はこのとき、今後1セント硬貨は収集家向けの製品にだけ作るとしていました。造幣局長代行のクリスティ・マクナリー氏は、このとき「本日、造幣局はペニー製造232年を祝います」と述べました。
12月11日には、最後の流通用1セント硬貨が競売にかけられ、最も高いロットは80万ドルで落札されました。
2025年の25セント硬貨 シリーズで最も少ない2種
2025年は、2022年から2025年までの4年計画「American Women Quarters」の最後の年で、5種類の25セント硬貨が発行されました。シリーズの16番目から20番目にあたります。
- アイダ・B・ウェルズ: 3億940万枚(デンバー1億4,320万枚、フィラデルフィア1億6,620万枚) - ジュリエット・ゴードン・ロー: 3億3,060万枚(デンバー1億3,020万枚、フィラデルフィア2億40万枚) - ベラ・ルービン博士: 1億1,880万枚(デンバー6,300万枚、フィラデルフィア5,580万枚) - ステイシー・パーク・ミルバーン: 1億5,420万枚(デンバー5,940万枚、フィラデルフィア9,480万枚) - アルシア・ギブソン: 1億9,720万枚(デンバー8,000万枚、フィラデルフィア1億1,720万枚)
ベラ・ルービン博士の硬貨は、合計の枚数がシリーズで最も少なくなりました。フィラデルフィア製の「2025-P」は、シリーズ全体で最も数の少ない発行です。ステイシー・パーク・ミルバーンのデンバー製「2025-D」は、シリーズで2番目に少なく、デンバー製では最も少ない発行です。
50セント硬貨と1ドル硬貨
ケネディ50セント硬貨の2025年の生産は3,400万枚でした(デンバー1,980万枚、フィラデルフィア1,420万枚)。2024年は3,760万枚でした。
原典の報道時点では、ネイティブ・アメリカン1ドル硬貨は連邦準備制度からの注文がなく、収集家向けに流通品質で作られていました。2025年の生産は518万枚(デンバー252万枚、フィラデルフィア266万枚)で、2024年は224万枚でした。
2025年12月の生産と2026年の25セント硬貨
2025年12月の生産は2億7,920万枚でした。前月と比べ、5セントは5.4%、10セントは587.5%、25セントは176.2%、50セントは34.8%増えました。
12月の数字には、2026年の年号が入った硬貨も含まれています。造幣局は、アメリカ建国250年を記念する2026年の流通用硬貨を、1月5日から連邦準備銀行へ出荷し始めたと発表していました。5セントには「1776–2026」の2つの年号が入り、10セント、25セント、50セントは2026年だけのデザインです。
原典によると、2026年の25セント硬貨は、メイフラワー誓約、独立戦争、独立宣言、合衆国憲法、ゲティスバーグ演説の5つを題材にする予定とされていました。12月の数字では、メイフラワー誓約の硬貨が7,980万枚(デンバー4,880万枚、フィラデルフィア3,100万枚)でした。独立戦争の硬貨は100万枚が記録されています。
CoinNewsは当時、造幣局が2026年2月5日にメイフラワー誓約、3月27日に独立戦争の25セント硬貨のロールとバッグの一般向け販売を始める見通しだと伝えていました。その後に販売が実際に始まったかどうかは、この報道からは分かりません。
出典: CoinNews「US Mint Coin Production Falls in 2025 as Cent Output Ends」(2026年1月26日)
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