2026年発行の米国建国250周年記念金貨が、発売2ヶ月で価格動向に差。 未鑑定品は金価格に連動し下落、最高グレード鑑定品は価格を維持しました。 CoinNewsの市場調査データが、この二極化の背景を示唆しています。
2026年7月、あるコインの市場価格は二つに割れていました。米国造幣局のパッケージに入ったままのものは平均5,875ドル。一方、最高グレードである70の鑑定を受けたものは、約6,800ドルで値を保っていました。
同じ記念金貨に、なぜ900ドル以上の価格差が生まれたのでしょうか。
貨幣専門メディアCoinNewsが2026年8月2日に報じたeBayの取引データは、その背景を示唆しています。対象となったのは、同年5月28日に米国造幣局から発売された「1776 ~ 2026-W エンハンスト・アンサーキュレイテッド・アメリカン・ゴールドイーグル」です。
発売と同時に大きな需要を集め、2分足らずで完売したコインでした。
金価格の下落とほぼ連動した、未鑑定コインの価値
CoinNewsの調査によると、造幣局のオリジナルパッケージに入った未鑑定コインの平均取引価格は、5月の6,539ドルから7月には5,875ドルへと下落しました。これは10.2%の減少です。
この下落は、同期間の金地金価格の動きとほぼ一致します。5月28日から7月31日にかけて、金のスポット価格は約10.1%下落しました。この金貨には1トロイオンスの純金が含まれるため、二次市場での価値の下落は、地金価値の減少が主な要因であると考えられます。
それでも、7月時点の平均価格5,875ドルは、造幣局の発行価格5,370ドルを505ドル上回っていました。
金の価格変動に耐え、価値を維持したグレード70鑑定品
対照的に、第三者鑑定機関によって最高グレードの70(PCGSではSP70、NGCではMS70)と評価されたコインの価格は、ほとんど変動しませんでした。
5月の平均価格が6,787ドルだったのに対し、7月は6,788ドルと、ほぼ横ばいを維持しています。6月には一時7,142ドルまで上昇する場面もありました。
7月時点でのグレード70鑑定品の平均価格は、未鑑定品の平均価格を913ドル上回り、発行価格に対しては1,418ドル(26.4%)ものプレミアムがついていました。地金価格の変動とは別に、最高のコンディションという収集価値が価格を強力に下支えしていることが分かります。
この調査では、鑑定機関による価格差(PCGS鑑定品が平均6,935ドル、NGC鑑定品が平均6,762ドル)や、販売形式(オークションより即時購入の方が高値で取引される傾向)も見られました。
米国造幣局初、特殊仕上げの記念金貨
このコインは、ウェストポイント造幣局で製造された1オンス、22カラットの金貨です。米国造幣局が初めて「エンハンスト・アンサーキュレイテッド仕上げ」を採用した金貨として、発売前から注目されていました。
この仕上げは、レーザーによるつや消し部分と、選択的なマット仕上げを組み合わせることで、デザインとフィールド(背景)に独特のコントラストを生み出します。
デザインには、米国の独立250周年を記念する「1776 ~ 2026」のデュアルデイトと、「250」の数字が入ったリバティベルのプリヴィーマークが刻まれています。発行上限は7,500枚とされていましたが、造幣局の販売レポートでは7,511枚が販売されたと記録されています。
CoinNewsが調査したサンプルの中で、最も日付の新しい取引は7月27日のもので、価格は5,750ドルでした。
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